contrabbassissimo

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ファンキー職人

弓毛には寿命がある。
長くて半年くらいかな、それでも一年ぐらい張りっぱなしだったので
のびのびでもう弓の腰がなくなって来てたとこでした。

そこで毛替えを弓職人にお願いしたらこのおじいさんが
超ファンキーじいさんでしてまず部屋に入るや否や弓の
書籍や楽器についての古書その隣にはMiles Davisのポスター。
棚にはジェームスブラウンからコルトレーンまでしかもLP。
最高やっぱりLPだねと思った。もうipodが手放せないのは事実だがあのアルバム
一枚一枚の重みはさすがに違う。

で、弓を渡す。黒にする?白にする?まるでワインじゃないけどそんな会話。
というのも毛の色で白は繊細な、黒は荒々しいのが特徴。
で、悩んだ結果黒にした。でも後で電話して「やっぱり白にして!♪」と言い直そうと
思った。こういう時に非常に悩みはっきりしない。

その後雑談、、、雑談。軽く一時間話し続けたかな。
この歌手はどうのこうの、ポールチェンバースはすごいとか。
まあほんとにこの人は歌劇場の弓達を扱っているのか?という
ほど多趣味でおどろきました。しかもいいおじいさんでね...

というのも彼の息子さんは既に亡くなってしまったそうですが
以前マイルスデイビスのエンジニアをやって来た人で
彼もそれを誇りに思っていて、部屋にはマイルスのポスターのすぐ下に彼のエンジニアをしている姿の写真を飾っていました。
彼は言った「息子が亡くなってからは他の私に関わってくる子供も自分の子のように
可愛がろう親しもうって決めたんだ、それは寂しさからではなくてね。息子はこうしてる今もここにいるから」。僕も彼にしてみたらまるで「子供」だろう。楽しい話が出来て良かった。
彼は元々ミュージシャンだったのでおそらく第二の人生で弓職人を歩みだした
のだと思う。彼からはもうなにかエネルギーが出ていたなあ。人を良くしてくれるね。
帰り際は「ファンキー職人ですね」と言っておいた。
出来上がりを楽しみに待っている。

こうしてる今も、「あ、練習しよ!アッ!弓がない!!」
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by chambers2 | 2005-02-27 04:51